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鹿児島で広がる「実家リノベーション」という選択

記事作成日2025.10.18

鹿児島で広がる「実家リノベーション」という選択

鹿児島の街を歩いていると、
どこか懐かしい木の香りがする家や、
庭の緑がやさしく揺れる木造家屋を目にします。

かつて家族が集い、笑い声の絶えなかった実家。
その家が、いま再び"これからの暮らし"の舞台として
生まれ変わるケースが増えています。

新しく建てるよりも、
思い出の詰まった家を整えて暮らす。
それは単なるリフォームではなく、
家族の歴史と未来をつなぐ「リノベーション」という選択です。


目次

  1. 1.はじめに
    2.鹿児島で増えている理由
    3.実家リノベーションのメリット
    4.注意しておきたいポイント
    5.成功のためのステップ
    6.まとめ



1. はじめに

近ごろ鹿児島では、「実家をリノベーションして暮らす」方が増えています。

新築よりも落ち着いた予算で、自分たちらしい暮らしを実現できる。
そして何より、思い出のある家を再び"今の暮らしに合うかたち"でよみがえらせることができる----
それが実家リノベーションの魅力です。

「壊して建て替える」時代から、「残して活かす」時代へ。
鹿児島の穏やかな風土の中で、この選択が自然に広がり始めています。



2. 鹿児島で増えている理由

■ 土地を引き継ぐ世代の変化

鹿児島では、親世代が建てた家を子世代が受け継ぐケースが多く見られます。
すでに土地を所有しているため、建築コストを抑えながらリノベーションが可能。
建て替えに比べて費用はおよそ 6〜7 割ほどで収まることもあり、経済的にも現実的な選択です。

■ 物価上昇と住宅ローン金利の影響

新築住宅の建設費が高騰する中、リノベーションは「賢い住まい方」として注目されています。
さらに、国の補助金制度(長期優良住宅化リフォーム推進事業など)を活用すれば、
性能向上リフォームへの補助を受けることも可能です。

■ 家族との"ほどよい距離"を保てる

「親の近くで安心して暮らしたい」
「完全同居は難しいけれど、支え合える距離で」
そんな思いから、実家を二世帯や近居用にリノベーションするケースも増えています。
お互いのライフスタイルを大切にしながら、家族の絆を深められる住まいづくりです。



3. 実家リノベーションのメリット

① コストを抑えて"理想の暮らし"に近づける

既存の構造を活かすことで、建て替えよりも大幅に費用を抑えることができます。
その分、自然素材の床やお気に入りの照明など、こだわりの部分に予算をかけることが可能です。

② 思い出とともに暮らす

育った家の柱や梁、庭の木々。
長い年月を経てきたものには、何にも代えがたい温もりがあります。
それを活かしながら、新しい息吹を吹き込む----
それが実家リノベーションの醍醐味です。

③ 固定資産税を抑えられる

新築と違い、建物評価が大きく上がらないため、固定資産税の増加を抑えられるケースが多くあります。
長く住むほど、この差はじわりと効いてきます。

④ "地域とのつながり"をそのままに

鹿児島ではご近所づきあいや地域のつながりが今も残っています。
慣れ親しんだ土地で、顔なじみの人たちと安心して暮らせることも大きな魅力です。


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4. 注意しておきたいポイント

① 想定外の修繕費が発生することも

壁や床をはがしてみると、シロアリ被害や配管の劣化など、思わぬ補修が必要になる場合があります。
リノベーション前に必ず「建物診断(インスペクション)」を受けて、
構造の状態を確認しておくと安心です。

② 間取りの自由度に限界がある

既存の柱や梁の位置によっては、希望する間取りが難しいことも。
ただし、構造を理解した上でプランニングすれば、
"抜け感"や"つながり"を演出できるリノベならではの空間をつくることができます。

③ 断熱・耐震性能の見直しが必要

古い住宅では、断熱材が入っていなかったり、耐震性が不足していることがあります。
特に鹿児島のような高温多湿な地域では、
断熱・通気・防蟻対策をしっかり行うことが快適な住まいの鍵になります。

④ 名義や相続の整理も忘れずに

親名義の家をリノベーションする際は、名義変更や相続の手続きが必要な場合もあります。
リフォーム計画と合わせて、税理士や司法書士への相談をおすすめします。



5. 成功のためのステップ

Step 1:建物の「今」を知る

まずはインスペクションで、建物の構造・基礎・配管などの状態を確認しましょう。
補修が必要な箇所を把握しておくことで、余計な出費を防げます。

Step 2:ライフスタイルを整理する

「今の自分たちに本当に必要な空間は何か」
家族の動線や過ごし方を見つめ直すことが、心地よいリノベの第一歩です。
"収納を減らして開放的に""畳の間をワークスペースに"など、
暮らし方から間取りをデザインしていきます。

Step 3:信頼できる地元のパートナーを選ぶ

鹿児島の気候や風土を知る地域密着のリノベーション会社に相談するのが安心です。
地盤や気候に合わせた素材選び、補助金申請などもスムーズに進められます。

私たち**リノベ不動産:Renoplus**でも、
「記憶を残しながら、今の暮らしにフィットする住まい」
をテーマに、設計から施工・資金計画まで一貫してサポートしています。



6. まとめ

実家リノベーションは、ただ古い家を直すだけではありません。
そこに刻まれた"家族の時間"を受け継ぎながら、
新しい暮らしをデザインしていくということ。

鹿児島の光や風、土の香りを感じながら、
これまでの家を、これからの暮らしに合わせて再生する。

----それは、家族の記憶を未来へつなぐ、
やさしく、そして上質な住まいづくりのかたちです。