コラム
記事作成日2025.04.06
2024年から2025年にかけて、日本の住宅ローン金利は明らかな上昇トレンドに入りました。
これから家を買おうとしている方や、住宅ローンを借り換えようと考えている方にとって、金利動向は非常に重要なポイントです。
今回のブログでは、なぜ金利が上昇しているのか、そしてこれからどうなるのかを解説しながら、今後の住宅ローン選びに役立つ情報をお届けします。
目次
1.なぜ今、住宅ローン金利が上がっているのか?
2.変動金利と固定金利、それぞれの動き
3.金利上昇が家計に与えるインパクト
4.今後の金利はどうなる?専門家の見解
5.住宅ローン選びで後悔しないために
6.まとめ:焦らず、でも備えは万全に
1. なぜ今、住宅ローン金利が上がっているのか?
2024年3月、日本銀行は長年続けてきたマイナス金利政策を終了し、政策金利の引き上げに踏み切りました。
さらに、同年7月、2025年1月にも段階的に利上げを行い、現在の政策金利は「0.5%」となっています。
この背景には、以下のような経済状況の変化があります。
・消費者物価指数の上昇(2024年12月時点で前年比3.0%増)
・春闘による賃金アップ(平均5%以上)
・インフレへの警戒感
金利を上げることで物価の高騰を抑えようとするのが、現在の金融政策の流れです。
2. 変動金利と固定金利、それぞれの動き
金利の動向を受けて、主要銀行各社は2025年4月から住宅ローン金利の引き上げを発表しました。
● 変動金利
大手都市・地方銀行では店頭金利が0.25%前後上昇しており、例えば鹿児島銀行では最優遇変動型金利が年0.875%となり、0.25%引き上げられています。
● 固定金利(フラット35)
フラット35の金利も上昇しており、2025年4月時点では1.94%(借入期間21~35年)と、前月比で0.28%の上昇となっています。
これらの動きは、住宅ローン選びにおいて「今どちらを選ぶべきか」の悩みを深める要因になっています。
3. 金利上昇が家計に与えるインパクト
金利が0.5%上昇するだけで、返済総額には大きな差が生まれます。
例えば、
・借入額:3,000万円
・返済期間:35年
・金利:1.0% → 1.5%
と仮定した場合、総返済額は約300万円も増加します。
月々の支払いも数千円〜1万円単位で上がるため、家計への負担は無視できません。
4. 今後の金利はどうなる?専門家の見解
一部のエコノミストは、2025年中にさらにもう1〜2回の利上げがある可能性を指摘しています。
一方で、景気の過熱を抑える効果が出れば、しばらくは据え置かれるという予測もあります。つまり、「しばらくは高止まりが続く」と考えるのが現実的です。
また、アメリカやヨーロッパの金利動向も、日本の金利政策に影響を与えるため、グローバルな視点も必要になります。
5. 住宅ローン選びで後悔しないために
金利上昇トレンドの中でローンを選ぶ際は、以下のポイントを押さえておくと安心です。
・固定か変動か、自身のライフプランに合わせた選択
・将来の金利上昇に備え、余裕を持った返済計画を立てる
・借入額を増やしすぎず、無理のない予算設計をする
また、住宅ローン控除などの優遇制度を上手に活用することも重要です。
金融機関によって金利条件やキャンペーンが異なるため、複数の銀行でシミュレーションするのもおすすめです。
6. まとめ:焦らず、でも備えは万全に
住宅ローン金利が上昇している今、焦って契約してしまうのではなく、「正しい情報」と「自分のライフスタイル」に基づいた判断が必要です。
金利はこれからも経済情勢に応じて変動します。特にこれから10年、20年と住宅ローンを返済していく中で、柔軟に対応できる設計が求められます。
人生最大の買い物ともいわれるマイホーム。
その資金計画は、金利との付き合い方で大きく変わります。
しっかり情報収集し、家族の未来にとってベストな選択をしてください。